皆さんは、マスクを着用するとき、正しいつけ方を意識していますか?
そもそも、マスクに正しいつけ方があること。そして、その正しいつけ方こそが、マスク着用の目的を果たすべくとても重要なポイントだということをご存じでしたか?
本章では、様々な先生方やマスクメーカーの意見をもとに、正しいマスクのつけ方・外し方をご案内させていただきます。
マスクの必要性の章で、「マスクの漏れ率」についてご案内しました。
「マスクの品格」の著者である大西一成准教授(聖路加国際大学)が著書の中で触れておられます。
大西先生の調査によると、マスクの周りを押さえるという指導をした後に漏れ率を計測した結果、平均して約20%の漏れ率を下げることができたというのです。
つまり、顔とマスクの隙間を意識するだけで、外部粒子の取り込みを防ぐことができるというわけです。
マスクのパッケージに「ウィルス99%カット」などの表示をご覧になったことがある方も多くいらっしゃることと思います。
これはマスク内部のフィルターの性能のことです。
つまり、ウィルスを99%カットしてくれるのは、マスク内部のフィルターで、フィルターの性能が、ウィルスを99%カットすることができるということなのです。
マスクを装着した場合、人の顔とマスクの間には、必ず隙間が生じます。この隙間からウィルスが体内に入り込んでしまう可能性が高くなってしまうのです。
飛沫の飛散を防ぐ意味でも同じです。
せっかくマスクで飛沫の飛散を抑えても、顔とマスクの隙間から、飛沫が漏れてしまうおそれがあるのです。
マスクの効果を最大限に活用するためには、顔とマスクの隙間を少なくするという、正しい装着方法が重要です。
とにかく顔とマスクの間の隙間を小さくする。マスクを顔にフィットさせるということを徹底的に意識して着用してください。
①マスクを着ける前にしっかりと手洗いをしましょう。
手には、菌やウィルスがついている可能性が非常に高いです。マスクを触る際には、清潔な手であることが絶対条件です。
30秒ほどかけて、手指を石鹸と流水で丁寧に洗ってから、マスクに触れてください。
②マスクの裏表を確認する
マスクの表裏はメーカーによって異なりますが、一般的にプリーツ(ひだ部分)が下向きになっているほうが外側です。
色がついている方が内側とか、ゴム紐の接着面が内側など、箱に記載されていることもあります。
確認してください。
③ノーズワイヤーにカーブをつけながら曲げる。
半分に強く折りきってしまわないように注意してください。
緩いWの形になるように意識して曲げてください。
ワイヤーだけでなく、マスクの繊維部分も適度に折ります。(よりフィットさせることができます)
あまり三角になりすぎると、漏れにつながるので注意してください。
④ノーズワイヤーを上側にして。口に当てながら両耳にかける。
ワイヤーを鼻にあて、鼻の形に合わせ、プリーツを下へ大きく広げて、あごまですっぽり覆いま
す。
なるべく隙間ができないように、マスクの縁を顔に密着させます。
髪の毛やひげはマスクの隙間を作るので、挟まないように注意してください。
⑤隙間がないか最終チェックをする。
【参照 マスクの品格】
鼻とマスクの間に隙間がないか。
ほほとマスクの間に隙間がないか。
あごまですっぽり覆われているか。
特に、この3点は注意してチェックしましょう。
①ゴム紐を持って外す
使用後のマスクには、ウイルスなどが付着している可能性があります。そのため、マスクを外す 際は表面は触らずゴムひも部分を持つようにしましょう。
②使い終わったマスクはビニール袋に入れ、口を閉じて捨てましょう。
③石鹸でよく手を洗いましょう。